Gibson ES-175 1970’s ロッドがこんなことに…。

Gibson ES-175

ぼけぼけですみません。
うぉー!!なんてこった!こんな修理があって良いのかー?!
ネジ山が全く合っていない工業用ボルトナットを使っているとは・・・・。(左写真の半月がワッシャーでブラスのものがナットで通常使う物)
そして、左の写真で見るとネジ山が崩れています。一度折れて折れて短くなりねじ山がないので交換しか有りません!
それにしてもこの訳の分からない修理は、楽器をダメにするどころか殺していますね!

 

まず剥がしてどこが悪いか、どうなっているのか、確認したらロッドの曲がっている部分が折れていました。
これは、ロッドを無理矢理まわしすぎ折れてしまったのです。修理は、本当に分かっているところを探さないと、怖いです。お気を付けて。

**余談**
イヤーこの年代のロッド修理は、初めてなのでびっくりする事が多いです。
トラスロッドの材質はなんとステンレス!仕込みはヒールに向かって下に延びているのです。(通常”T”字になっているのですが、これは棒のままなのです。)
赤い物は、ロッドが接着されないようにTubeが巻いてある物のカスです。

 

セルを剥がしています。マスキングで止めているのは、折れてしまうのでそれを止めるためです。
また元に戻すので注意して行います。ポジションマークも使うので、慎重に取り除きます。

 

セルを剥がしてポジションマークを取り外し、指板を剥がしました。
剥がす場合はアイロンで熱を伝えて、へらなどで接着剤を剥がしゆっくり剥がしていきます。

この後、鉋やスクレパーで加工して平面を出します。

 

指板接着面を綺麗にして、タイトボンドで接着します。
指板は再制作し、ポジションマークなど再利用できる物は使用して行きます。
なるベく、当時の指板と同じ様な色、質の物を探して使用します。

 

塗装が終了。
セルの色も他の部分と合わせて、見た目に違和感の無いようにしました。
これからフレットのすり合わせ、ナット加工をして仕上げます。いやぁー大変な作業でした。

 

<<仕上がり>>
めでたく、終了です。お疲れさまでした。